指しゃぶりは歯並びや顎にも影響を与える?いつまでに止めさせたらいいの?効果的な方法とは

赤ちゃんが指しゃぶりしている姿はとっても愛らしいですよね(^^)でも幼児期になると、我が子の気になる癖に変わってしまう『指しゃぶり』。
指しゃぶりで悩まれているお母さんは実に多く、日本小児保健協会の調査でも14.9%(2歳児)ものお母さんが我が子の癖の一つで上げているほどです。
色々な情報が飛び交いお母さんたちを混乱させているかもしれませんが、『なぜいけないのでしょうか。いつまでにやめさせたらいいのでしょうか。』
指しゃぶりを止めさせるには正しい理解と愛情が必要です。指しゃぶりが与える影響や指しゃぶりの効果的な止めさせ方・防止グッズについて紹介していきたいと思います。
目次
指しゃぶりはいつから始めているの?
最初、指しゃぶりをしている姿を見た時、感動したのを覚えていませんか。妊娠し、超音波で赤ちゃんの様子をモニター越しで見た時に、先生から『ほら、赤ちゃんが指しゃぶりしていますよ』と教えてくれたのを思い出します。
その様子に『お腹にいるのにおっぱいを吸う練習をしているなんて』と感心しました。これは吸うという本能が備わっているからなのだそうです。自分の指だけでなく、お母さんの指を持っていっても吸い付きます。
このように口の周りに触れたものに吸い付く行動を『吸啜反射(きゅうてつはんしゃ)』といいます。これは赤ちゃんが生きるために必要な本能なんです。この吸啜反射があるから、教えてもいないのに自らおっぱいに吸い付き飲もうとします。実は胎児の時からすでに行っているんですね。
吸啜反射は生後3か月ぐらいまで活発に行われ、その後、離乳食が始まる6カ月頃にはなくなっていくそうです。しかし、この期間に赤ちゃんは手足の動きが活発になり、偶然動かした手が口元に触れ、反射的に吸い付いていた行動が定着し、指しゃぶりをするようになります。
この単なる口の周りに触れたものに吸い付く行為は、おっぱいを吸うことでお腹が満たされ、お母さんに包まれ安心な気持ちを抱くことができる行為でもあります。
赤ちゃんにとって『吸う』と言う行為はいけない事ではなく、本能であり、安心感を得られる行為なのでしょう。
指しゃぶりは赤ちゃんの遊びの一つ
指しゃぶりは赤ちゃんのうちは大切な遊びの一つなんです。手足を動かせるようになり、吸啜反射から口に触れるものすべてに吸い付きます。
指一本の子もいれば、2本3本…5本全部口に入れたうちの子はえづいてました(^^;)このように手の指や足の指など吸い付き、動きを観察し感触など学んでいくのだそうです。
口の中に入れることは遊びであり学びの一つなんです。指しゃぶりすることは赤ちゃんにとって普通のことで、母子健康手帳の1~6ヶ月の赤ちゃんの様子にも書かれています。
赤ちゃんの時期はさほど気にせず温かく見守ってあげましょう(^^)
指しゃぶりによって引き起こされる5つの影響
乳児期を過ぎて幼児期まで指しゃぶりが続くと一体どのような影響がでてくるのでしょうか。お母さんとしては心配なところですよね。
指しゃぶりによる影響
- 出っ歯や開咬(かいこう)などの歯並び
- 舌足らずな話し方
- あごの発達が悪くなる
- 口呼吸になる
- 唇がめくれたように見える容姿
吸い方や吸う指にもよりますが、一般的に指しゃぶりを続けていると出っ歯や開咬などの歯並びが悪くなると言われています。
[出っ歯]
[開咬]
なぜ歯並びに影響が出てくるのかと言うと、実際に自分の親指を吸ってみると分かると思うのですが、親指が上の歯を前に押し出すような感じになり、出っ歯の状態を作りだすようになります。
下の歯は指が挟まることで下に押されるような状態になります。上の歯と下の歯の間にすき間ができるようになります。これが開咬と呼ばれる状態です。
1度に加わる力は大したことがなくても、1日に何度も数時間を長期にわたり続けていくと、歯がその方向に動いてしまうようになります。
指しゃぶりは歯並びだけが悪くなるだけでなく、開咬の状態になると歯と歯の間にすき間ができるため、しゃべるときにそこから空気が漏れて発音が悪くなり、舌足らずなしゃべり方になってしまいます。
出っ歯になると前歯が突き出すことで口を閉じにくくなり、鼻呼吸だったのが口呼吸になるためいつも口をあけた状態になることもあります。
また歯並びが悪くなると正しく上下が噛み合わないので、あごの骨まで歪んでくるそうです。歯並びは矯正で治すことができますが、あごの骨は矯正では治すことができません。出来れば幼児の内に指しゃぶりを治してあげることをおすすめします。
指しゃぶりの原因とその効果的な対処法とは
乳児の時は遊びや学びの一つとして必要だった指しゃぶりも、お座りができるようになり、歩けるようになると興味の幅が広がることで自然と減ってくるようになります。そして4~5歳ぐらいになると自然としなくなるようになります。
癖は年月が長いほど抜けにくいので、早めに対処してあげることで親も子供も別の悩みを抱えなくて済むようになります。
指しゃぶりしている子供に『やめなさい』と言って止めれるものではありません。では、どのようにして止めさせることができるのでしょう。
いつまでに止めさせた方がいいの?
あごの骨の影響のことを考えるのであれば、できれば5歳頃までにやめることができると良いようです。
5歳過ぎても頻繁に指しゃぶりをしている、吸いだこができてしまうぐらい行っている場合は何らかの対処が必要なケースが多く、そのままだと自然に止めることは難しいようです。
また5~6歳頃には乳歯から永久歯に生え変わる子も出てきます。永久歯が悪い方向に動いてしまうと、元に戻すには矯正しかありません。矯正となるとお金もかかりますので、そうなる前にやめさせるように導いてあげましょう。
指しゃぶりの原因とは
まずは指しゃぶりをしているところを見かけたら、『やめなさい』と言う前に子供が、どんな様子なのか観察しましょう。お子さんによって指しゃぶりをする原因は様々です。
指しゃぶりの主な原因
- 眠い時
- 寂しい時
- 緊張している時
- 退屈している時
どのような場面で指しゃぶりをしているのかが分かれば、それにとって代わるものを与えてあげることで指を吸う機会が減り治っていくようになります。
決して、指しゃぶり=寂しい=親が構ってくれないからと言うわけではありません。子供一人ひとり性格も違えば行動や感じ方も様々なんです。大切なことは今のその子に寄り添って考えてあげることなんです。
指しゃぶりの効果的な止めさせ方
指しゃぶりは子供によって原因が様々ですし、性格も異なるので対処法が異なるのですが、効果的な方法がいくつかありますので是非参考にしてみて下さい。
★眠い時などは手を握って眠りにつかせて上げる。または眠るときのお友達としてぬいぐるみを抱かせて眠るようしてあげる。
★一人で寂しそうにしているならば家事の手を休めて一緒に遊んであげましょう。少しくらい家事を手抜きしても生活に困りません(^^)我が子が幸せに笑うことの方が大切なんですから。
★目の前のことに緊張している様子ならば、ギュッと抱きしめて安心させてあげましょう。子供がどうしたいのか話を聞いてあげてください。お母さんに心の内を打ち明けることで自分がどうしたいのかが分かり行動に移すことができるよになります。
★退屈そうにしているならばその子が興味のあることに自然と誘ってみましょう。またはお手伝いをお願いするのもいい方法です。お母さんと一緒に過ごすことができるので楽しくなり指しゃぶりを忘れることでしょう。
★3~4歳になると親の話すことも理解できるようになるので、4歳のお誕生日になったらやめようね。など期限を設けて止めることができたお子さんもいます。また歯並びが悪くなる例を見せるのも効果的です。
★指人形など手先と口を使う遊びを促してあげる。指しゃぶりを忘れさせてあげるアイテムを与えてあげるのも良い方法です。
指しゃぶり防止グッズ
一日中子供に寄り添ってあげたいところですが、お母さんの仕事はたくさんあるので、付きっきりで相手をしてあげることはできないですよね。
そのような時は指しゃぶり防止グッズを使用するという方法があります。
★ミトン
爪で顔を引っかいたりしないように使われることがありますが、眠りに付いてからの指しゃぶり防止グッズとしても使うことができます。指を口に入れることができないので指しゃぶりを忘れさせることができます。
赤ちゃんグッズコーナーなどで購入することができます。
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★絆創膏
指しゃぶりをする指に貼ることで注意をそらすことができるようになります。お子さんが大好きなキャラクターの絆創膏だと効果を発揮するようです。『ラプンツェルが痛がるから止めてあげようね』など声掛けするとより効果的です。
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★バイターストップ
指しゃぶり防止用の特殊なマニュキュアで、苦い成分が含まれているので口に含むとあまりの苦さに指を口から出してしまうほどです。効果覿面だったという声もあります。
★マニュキュア
可愛いマニュキュアを施してあげる。『剥げちゃうから指しゃぶりやめようね』など声掛けすることで子供の気持ちを満足にしつつ止めさせる方法もあります。
★からし
指しゃぶりする指にからしを塗る方法です。あまりの辛さに泣いちゃう子もいるようです(^^;)
色々な方法やグッズがあるので子供の年齢を考えながら、子供やお母さんの負担にならないような方法を見つけて下さいね。
色々な方法を試したけれど、止めることができないということであれば、小児科や育児センター・歯医者さんに相談に乗ってもらうのも良いと思います。
まとめ
歯が生え始めると気になりだす指しゃぶり。ちゃんと止めれるかしら?出っ歯にならないかしらと悩まれるお母さん、口うるさく止めさせるのはお子さんにとってもお母さんにもよくありません。
お互いストレスをためてしまうことでしょう。指しゃぶりの原因がわかれば、口ではなく別の手段を見出すことができるかもしれません。その際、指しゃぶり防止グッズなどを使うとお母さんの負担も少なくなるかもしれませんね。
指しゃぶりは一種の精神安定剤とも言われていますので、単に止めさせるだけでなく、お子さんの心を満たしてあげる行動を是非とってあげてください。
寝る前のハグや一緒に歌を歌うなど愛情をしっかりと伝えてあげることでお子さんの心は満たされます。
大人になって指しゃぶりをしている人をみかけませんよね。いつかは止めることができる癖ですが、できればお口周りに影響がでない内に止めることができるといいですね。
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